クリーニング店のシミ抜き料金の相場とは!!
クリーニング店のシミ抜き料金の相場とは!!
季節の変わり目は、洋服に付いたシミについて、お客様から相談を受けます。
さて、着ようとしたら
あちこちにシミ、汚れや汗ジミなど、
さあ、大変!!
多い日には、電話相談を含めて5件以上受けることもあります。
この写真は、先日、シミ抜きを依頼された服です。
ペンキぬりたてのところを、
ペンキぬりたての表示がされる前に通過してしまって、
裾の方にペンキのシミがついています。
この服は、店頭でシミ抜きの相談をされました。
店頭相談では、
何がついているのかがはっきりわかれば、
ある程度
・ シミが取れるか?
・ お預かりする日数
・ シミ抜き料金など
お答えすることも可能なこともあります。
特に
・何がついたか?
・いつついたのか?
これらがわからないシミは、
実際にシミ抜き処理を行ってみなければ、落とせるかどうかわかりません。
電話相談で多いことは
・シミが落ちるかどうか?
・シミ抜き料金はいくらなのか?
・いつ、出来るのか?
です。
残念ですが、いずれもお答えすることが難しいです。
また、
ある一部分のシミを取ってほしいという方がおられます。
シミ抜き処理とは、シミの部分を部分洗いし、その後濯ぎ洗いすることです。
全体が薄汚れしている洋服をシミ抜きすると、シミ抜きした部分だけが綺麗になります。
そうなると、逆にシミ抜きした部分が目立っておかしくなってしまいます。
そのため、原則として、
一部分のシミ抜きの要望は、お断りしています。
このような要望は、飲食店から求められることが多いです。
大切なお客様の洋服を汚してしまった。
何とかしたい❗
お客様が帰られるまでに、今すぐして欲しいとご相談されます。
残念ながら、これからの要望もお断りしています。
数日お預かりすることが可能であれば、
シミ抜きと全体のクリーニングをさせていただいています。
当店では、通常、シミ抜き処理をしてからクリーニングさせて頂きますが、
その流れを簡単に説明します。
シミは、大きく三種に分けることができます。
① 油性・水性のシミ
ソース、お酒、口紅、ケチャップ、ジュースなど
② タンパク系のシミ
血液、牛乳、卵、生クリーム、ヨーグルトなど
③ タンニン系、不溶性、色素系のシミ
インク、ボールペン、ワイン、ペンキ、墨、お茶など
一般的には、③のシミ抜きが技術的に難易度が高くなります。
①②③に共通していえることは、ついてから日数が、経てば経つほどシミ抜き処理が難しくなります。
最近の傾向として、
自分でネット検索して、誤ったシミ抜き処理をされる方々がおられます。
ネット検索して調べたことが、
私たちクリーニングのプロから見ると首を傾げるようなこともあります。
間違ったシミ抜き処理をされると、
シミが繊維の中に染み込み、取りづらくなる場合があります。
要注意です!
自分でシミをなんとかしようとしたり、
ネット検索して間違った対応をしようとしたりして、
色ハゲなどを起こしてしまう場合もあります。
(この写真は、上の写真の服の一部を拡大したもので、
ご自身でペンキのシミを落とそうとして色ハゲしてしまった部分です)
今回、ご依頼された服は、
ご家庭でのシミ抜き処理で、一部分の色が落ちてしまっていました。
ご自分でなんとかしたいお気持ちはよくわかります。
しかし、手を加えずに、そのままクリーニング店に持参いただければと思います。
インディゴ染めの色ハゲは修正がかなり難しく、残念ながら今回はできませんでした。
また、
特にタンパク系のシミはクリーニング店にシミ抜き依頼をされて落ちなかった時、
プレスの熱でシミが固着して取りづらくなることもあります。
卵が熱によって、液体から固体に変化するのと同じです。
これも、要注意です。
最近、他のクリーニング店に依頼され、
シミが落ちなかったと来店されるお客様が多くなっております。
本来、シミ抜き処理にはある程度の時間がかかります。
丁寧なシミ抜き処理をされないクリーニング店があるということが残念ですが、
そのようなお店で処理された後のシミ抜きは手間がかかります。
さて、色々と書いてきましたが、シミ抜き料金の相場です。
クリーニング店によっては、
・①②③のシミの大きさ
・ついている箇所の数
によって料金を決めらているところもあります。
例えば、
①のシミ1㎝四方の大きさ(300円)×付いている箇所(4)=1,200円のような決め方です。
これって、一見合理的にみえますが、
実際に計算すると、かなり高額な料金になる場合があります。
シミ抜き処理は、
原則として、ひとつひとつ、シミ抜き処理をします。
しかし、同じようなシミが2点近くにあれば、同時にシミ抜き処理をすることが可能です。
このような場合でも、先ほどの計算では、600円となってしまいます。
行う作業量としては、1つのシミでも2つでのシミでも大きな差はないのにも関わらずです。
さらに、このようなシミが他にも複数箇所にあれば、
シミ抜き料金は積み重なって高額になってしまいます。
特に、全体にシミが散らばっている服では、高額になってしまいます。
今回ご依頼いただいた服では、同じペンキのシミが複数の箇所に広範囲に散らばっているのがわかると思います。
このようなシミの場合、
シミの箇所数で計算すると高額になります。
当店では、
そのような計算方法ではなく、
シミ抜き処理に要した時間とシミ抜き処理の難易度で決めています。
私は、
こちらの料金設定の方法のほうが、
お客様にとってもクリーニングにとっても適切な設定であり、
リーズナブルだと思っています。
お客様の要望があれば、
シミ抜き料金の上限をお伝えることもあります。
それによって安心して預けていただけると思っているからです。
例えば、
制服のシャツなど、買い直すほうが安くなることがあるからです。
シミ抜きに3,000円近くかかるなら、
3,000円で新しいシャツを買われた方が良いような場合があります。
先日も、
Tシャツのシミ抜き依頼を受けたのですが、
クリーニングとシミ抜き処理で2,000円以上かかるとお伝えしたところ、
お客様が
「800円で買ったシャツなので、それじゃあ持ち帰ります」
とシミ抜きをせずに持ち帰られたケースもありました。
結論です。
当店では、
残念ですが
シミ抜き料金の明確な相場をお伝えすることは出来ません。
当店ではシミ抜き料金は300円よりさせていただいており、
1,000円以上料金がかかると思われるときには、
お客様の了承をいただいた上で行います。
最近では、
ネット検索でお越しになる方が多く、
非常に難易度の高いシミ抜きも多くなり、
数千円以上かかるものもございます。
大抵のシミ抜きは5,000円以内でおさまるケースが多いですが、
中にはそれよりも高額になるものや、
どうしても当店でも落とせないものもあります。
貴方の大切な洋服!
まずは、
店頭にお持ちになってご相談下さい。
もちろん
相談は無料です。
そして、
可能な限りの処理をさせていただきます!
今回の服では、
ペンキのシミはきれいに落とすことができました。
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