クリーニングのプロおすすめの 「デニム製品(ジーンズ)のお手入れの仕方」
クリーニングのプロおすすめの 「デニム製品(ジーンズ)のお手入れの仕方」
デニム製品とは、縦糸にインディゴで染色された10番手の糸。
緯糸に未晒し糸で綾織された 綿織布のことです。
写真にあるように、ジャケット、ジーンズによく使われています。
インディゴ染料は、元々天然染料でしたが、現在では人工的に作られています。
お客様から、尋ねられるお手入れについての代表的な質問は3つです。
①洗わないほうが良いのか?
もちろん、洗ったほうがよいです。
着用によって、必ず汚れます。
汚れることによって、染料(色)を劣化させたり、繊維自体を脆弱化させるからです。
②長持ちする洗い方は?
お気に入りの衣類なら、
出来る限り物理的な力を加えず手洗いを。
比較的低価格の商品なら洗濯機で。
ダメージジーンズなどは、ネットに入れて洗濯機で洗ってもいいと思います。
これらの製品は、洗うことによって味がでます。
その変化を楽しむ。おしゃれですね!
③色落ちさせずに洗うには?
ここで、洗う前の注意事項です。
購入された新しい製品は、
形態の安定の為や風合いをよくみせる為、
糊や色々な加工剤がついています。
洗うことにより、それらが落ちます。
また、防縮加工されていないものは、必ず縮みます。
それらの事は、全ての繊維製品に共通したことです。
プロの私が洗っても、程度の差はあれ、必ず縮みます。
それは、ドライクリーニングでも同じです。
3%程度の+-は、法定収縮率の範囲内です。
そして、最も大切なこと!
それは、洗剤と洗う水の温度です。
洗剤容器の写真を見て下さい。
そこに、蛍光増白剤と書かれています。
これは、白いものをより白く見せかけるための一種の染料です。
白い下着などを洗うには最適ですがインディゴ製品には、不向きです。
また、インディゴ製品に限らず、色柄の繊維製品に向きません。
お薦めする洗剤は、中性のオシャレ着洗剤です。
洗う水の温度は、ぬるま湯がお勧め。
高い温度の水で洗うと、
インディゴ染料の挙動が高くなって、色の引き出しが高くなります。
また、中性洗剤は、少々濯ぎが不十分でも製品にダメージを与える事がすくないからです。
洗う時間は、10分位で。
大部分の汚れは、5分程度で落ちます。
洗った後は、必ず柔軟剤を使って下さい。
脱水は、少し弱めで。
高密度で織られた製品は、洗うと固くなります。
固くなった繊維を強く絞ると、形になって、その形がとれなくなるからです。
最後に、絞った後の乾かし方です。
乾燥機のあるお家は、5分位かけて下さい。
そして、
裏返して、軽く叩いて長いままバンカーに掛けて下さい(乾燥機のないお家も)。
裏返して乾かすのは、直射日光の紫外線の作用で染料が脆化するのを防ぐ為です。
長々と書きましたが、
どうぞ、ファションンライフをお楽しみ下さい。