洗剤の量を1.5倍にしたら、洗浄力は1.5倍になるのか?
洗剤の量を1.5倍にしたら、洗浄力は1.5倍になるのか?
最近、洗剤のテレビコマーシャルを見ていて、
何か変だとなぁと思うものがあります。
もう、計量スプーンはいりません。
一回分の洗剤がパックされていて、洗濯機に入れておしまい
というコマーシャルです。
今までは、
ドラム式なら洗濯物の量で、
一般タイプなら水量で洗剤量を決めていました。
当店でも基本的には、同じように洗剤量を決めています。
きつく汚れた物を洗う時は、
汚れによって洗剤のパワーが低下するため、
少し多めに洗剤を入れることもあります。
綺麗に洗う為の条件としては、洗浄理論から考えて、
洗剤の役割が43%占めます。
そして、できる限り洗浄力の高い洗剤を使う必要があります。
例え、高い洗浄力のある洗剤を使ったとしても、
一定の洗剤濃度がなければ、いい結果は得られません。
洗剤の量の決定は、大切です。
では、規定の洗剤量の1.5倍の洗剤量を入れて洗ったらどうなるのでしょうか??
実は、洗浄力は決して1.5倍なりません。
洗浄後の濯ぎが不十分になる可能性が高くなり、
洗濯物に悪影響を与えることになります。
これは、濯ぎの回数を増やすことになり、エコの観点からも疑問です。
家庭洗濯では、常に一定の洗濯物を洗うのでしょうか?
日によっては、多かったり少なかったりすのではないでしょうか?
以前、私達プロの業界でも、
カッターシャツ60枚分の洗剤量をパック詰した洗剤が販売された事があります。
一見、便利そうに思えますが、毎日毎日60枚のカッターシャツがあるわけではありません。
いつの間にか、販売されなくなりました。
洗剤メーカーさんにとっては、洗濯物の量や水量に関係なく、洗濯1回分と言うことで、洗剤が消費されることにメリットはあると思います。
しかし、一般消費者にとっては、どうなのでしょうか?