クリーニング店の仕事とは、汚れを落とすことなのか?
クリーニング店の仕事とは、汚れを落とすことなのか?
だいぶ前のことです。
あるカジュアルメーカーさんが大ブレークした頃の話です。
そのメーカーさんの商品は、比較的低価格で販売されていました。
そこで、あるクリーニング店が、
某コンサルタントのすすめで、
そのメーカーさんの商品に限り、クリーニング価格を安く設定して、クリーニングすることを始めました。
また、それに追従するクリーニング店も現れました。
「なんか?変だなぁ!!」
と思いました。
クリーニング店は、衣料品の価格によって、料金を変えるのでしょうか!?
衣料品の取扱いの難易度で料金をいただくというのが、
今のクリーニング業界の考え方だと理解しています。
そうすると、お客様には、取扱いの難易度の説明をしなければ、
不信感をもたれてしまうのではないでしょうか。
確かに、高額商品は、取扱いが難しいものが多く、クリーニング料金も高額になりやすいです。
ですが、単純に衣料品の価格でクリーニング料金を決めるべきものではないと思います。
安い衣料品であれば、クリーニング料金も安いという単純なものではないと考えています。
私は、今まで、家庭で洗えないモノは、クリーニング店へお出し下さいとお客様にお伝えしてきました。
それも、
「なんか?変だなぁ!?」と、今は思います。
それでは、仮に、全ての衣料品が家庭洗濯出来るようになったったら、クリーニング店は必要なくなってしまいます。
私は、「クリーニング店の仕事」とは、
衣料品のもっている価値の再生だと思います。
着用等によってダメージを受けた衣料品を出来る限り、
お客様が購入された状態に回復させるのが仕事だと思います。
単に、
汚れ物を洗うのではなく、
お客様が衣類に込められた「想い」をお手入れして、衣類を再生する事だと思います。
2015年は、そのような「想い」をもってクリーニングに取り組んでいきたいと、強く強く思いました。