当店が、限りなく硬度0に近い軟水を使う理由
当店が、限りなく硬度0に近い軟水を使う理由
前回、軟水と硬水の違いの中で、
硬水は石鹸や洗剤が泡立ちにくいと書きました。
クリーニング用水として、硬水を使わない理由がここにあります。
私が住んでいる京都市の水道水の硬度は、
季節によって変化しますが、38~48で軟水です。
軟水といえども、硬度が38~48ある以上、
その影響は避けられません。
そこで軟水器で硬度分を0.05以下にして、
クリーニング用水とし使用しています。
水道水のままでは、38~48の硬度がある以上、
石鹸や洗剤を入れて洗った時、
汚れを取る以前に、
それらの洗浄成分がカルシウムやマグネシウムと反応します。
そして、水に解けない「金属石鹸」になり、被洗物につきます。
「金属石鹸」といっても、洗浄力はありません。
だから、当店では軟水化した水道水を使います。
水道水を軟水化することで、
金属石鹸が繊維の表面につかず、
柔らかく洗い上がり、汚れ落ちがよく、色柄物はより色鮮やかに洗い上がります。
これらの装置を維持管理するのに、年間10万円以上かかります。
そのため、軟水器を使用しているクリーニング店はあまりありません。
固形のアルカリ石鹸で顔を洗った時、
洗った後、顔の皮膚が突っ張ったように感じるのは、
金属石鹸が皮膚の表面にできるからです。
ちなみに、パリの水道水の硬度は300。ミュンヘンは280です。
日本からそれらの地域へ、日本の石鹸や洗剤をもって行かれても、
綺麗に洗い上がりませんので要注意です。
現地の硬度にあった石鹸や洗剤を使わなくてダメなのです。
これが
当店が、クリーニング用水として、限りなく硬度0に近い水を使う理由です!!